経済学に数学は不可欠だけど、最近の経済学は数学なのではないかと感じるほど。
卑近な例では昨年から続いている物価上昇。商品やサービスの値段が上昇するのは、「需要が供給を上回っている」や「円安がすすみ輸入品の価格が上昇している」など様々な要因が考えられるけど、いずれにしても〝お金の価値が以前よりも低くなる〟ということ。
そうなると、働き手は賃上げを要求する。現に経団連も、「ことし以上の意気込みと決意をもって、各企業に継続的な賃上げ」を求めている。
経団連 春闘基本方針の原案判明 各企業に継続的な賃上げ求める | NHK | 春闘
素人考えだけど、賃金が上がれば、人件費が商品やサービス価格に跳ねて、結果としてますますインフレが進行する悪循環のように思うんだけど(賃金は上がってほしいけどね…)。
内閣府は、「賃金と物価がともに上昇していく経済の実現に向けて」や、「賃金と物価の好循環を目指して」などとPRしているが、世界情勢や消費者心理はそんなに簡単なものではないよ。
「学力の経済学」の中で中室牧子先生は、経済学のエビデンスは、
- 決して目に見えないものを数字で示すこと
- 原因と結果の因果関係(相関関係ではない)を明らかにすること
とおっしゃっている。
世の中は経済学について理論や知識に溢れているけれど、「でっ?」「だからっ?」とモヤモヤするばかり。なぜって? 多くは計算した結果を数字で示し〝あとづけ〟で理由付けしているようにしか感じないから。「なるほどね」とは思うんだけど、、じゃぁ、これからどう行動すればいい?
中室先生が言う因果関係を示して、これから先を予測してほしい⇒経済学者は専門家として、私たちがこれから行うべき行動を示唆してほしい。忖度なしに!
そんなとき、「なんとかしなくちゃ 星雲編」で歌子先輩が言ってくれた!
「経済学はどんどん数学化していって、現実の社会に対する目配りがすっぽり抜け落ちている」
「部屋の中で数字ばかり見てないで、数字の向こうの人の顔を観ろ」
とね。
まったく同意!
(ま)