徒然素心ひとりごと

[徒然]…時間があるときに、[素心]…そのとき感じたことを、[ひとりごと]…感じたままにつぶやく、エッセイときどきコラム風

「むすぶ」… 1.17 忘れられない日

今年もこの日がやってきました。

早朝5時46分、もすごい揺れと破壊・轟音の恐怖、そしてその後の不気味な静けさ…音と色を無くした感覚は今でも忘れられない。線路はひしゃげ電車は傾き、橋げたは落ちて、あったはずの建物が押しつぶされて、夜になっても空を焼く火の手。満月だけが何事もなかったように空に浮かんでいて…。

真っ只中にいるのに何が起こったのかが全く分からない、遮断された世界。

28年前のこの日の出来事、まさか?神戸で?

阪神淡路大震災28年で祈り 「生きる意味」伝える: 日本経済新聞より

 

最初に動いてくれたのは地元の企業。P&Gは船を出して神戸から大阪まで重症者や妊婦を搬送して、帰りに水などの物資を運んでくれた。ダイエーはおにぎりをヘリコプターで届けてくれた。ガソリンスタンドは自分とこの貯蔵がなくなったのに「〇〇に行けば給油できるよ」と教えてくれた。警官や消防隊員も自身被災者のはずなのに、やさしく接してくれた。1週間ぶりにお風呂に入った時には、嬉しくてありがたくて涙が出た。

 

一方で、みんな寒い避難所にいるのに、そんな中キャンプセット持ち出して平然とお湯を沸かしている家族もいた。カッブヌードルを500円だか1000円だか忘れたけど、法外な値段で商売している人もいた。

その人が持つ人間の本質って、極限状態に陥った時に見事に発揮されると実感した。

 

神戸に限らず震災って、神様が人間に試練を与え、人の価値を試しているんじゃないかなって思う(すごく残酷な手段だけど)。

今年のテーマは〝むすぶ〟

この言葉を受け止め、今も生きていることの意義を考え、世の中に少しでも恩返しできることはないかと模索する日々。これが私にできる〝むすぶ〟。

 

何年か前に阪急電車の車内から撮った一枚。「牛」になってるけど「生」です。

(ま)

 

私の今年の漢字2023は、…「志(こころざし)」

「挑」「創」「継」「穏」「笑」…

いつもいつもできているわけではないけれど、できるだけ心がけていきたいことを表す言葉。。。

堅実タイプの私は、石橋をたたいて…ヘタすると渡らないことも。そんな私の背中を押してくれて、寄り添ってくれるのが、「志(こころざし)」という言葉。

今年に限らず、私にとっていわば座右の銘のような存在。

目標に向かって何をすべきかを考えて行動する。壁にぶつかったら、壁を登ってみようか、迂回してみようか、壁に穴をあけてみるか、それとも引き返すか…いろいろ考えて、動いてみる。

この繰り返し、これまでも、たぶんこれからも。

だから今年も「志(こころざし)」に決定!

(ま)

私の今年の漢字2022は、…一文字ではムリ!

今年を表す漢字は「戦」でした。

2022年の「今年の漢字」は「戦」 - 便り | 音羽山 清水寺

今年は冬季オリンピックサッカーワールドカップもあったけど、この字を見るとどうしても戦争を想像してしまう。だったら「闘」のほうがよくないかな。困難や苦痛、障害・障壁に「挑む」…というニュアンスを感じるもの。

 

1. 「戦」、2. 「安」、3. 「楽」、4. 「高」、5. 「争」、

6. 「命」、7. 「悲」、8. 「新」、9. 「変」、10.「和」、

11.「円」、12.「幸」、13.「勝」、14.「平」、15.「壺」、

16.「二」、17.「金」、18.「乱」、19.「死」、20.「旅」
https://www.kanken.or.jp/kanji2022/common/data/release_kanji2022.pdf

 

こうやって眺めてみると、悲しい印象とともに、穏やかさを求めるような漢字が多いような気がしますね。

 

というわけで私の今年の漢字は…、いろいろ考えました。

  • チェレンジもした…「挑」「跳」「翔」
  • 忙しかったけど頑張った…「忙」「頑」
  • 友人とたくさん〝おじ散歩〟に行った…「楽」「飲(呑)」「旅」「歩」「笑」
  • 美味しいものたくさん食べた…「食」「美」「味」
  • 多くの人に支えられた…「支」「感」「謝」「礼」
  • そして楽しい一年だった…「楽」「充」「実」

だから一文字では言い表せられない。

いちばんぴったりくるのは、やはり「おかげさまで」です。

ありがとうございました。

(ま)

一見、何のため?…実は真の理由がありました!

電車の定時運行はなんのため? もちろん予定通りに乗客を目的地に送り届けるため。でもその真の目的は…〝安全〟にあるそうです。なぜなら定時運行していれば、衝突や追突事故は絶対に発生しないからです。

発展途上国に日本の鉄道技術が鉄道車両とともに輸出されていますが、現地の鉄道従事者にまず教えることは〝定時運行の大切さ〟を叩き込むことだそうです。ややもすれば時間に寛容(おおらか)な現地の人に、このことを浸透させるのは並大抵のことではないでしょうね。

一方日本では…、「この電車は5分遅れて新宿に到着します。電車が遅れましたことをお詫びします」…なーんてアナウンスを耳にすることもしばしば。ちょっと細かすぎる気もしますが、大都市圏の過密ダイヤでは、〝遅れたことをお詫びする〟こともさることながら、実は〝遅れたことによって乗客の皆様を危険な目に晒したかもしれない〟…という意味が込められているのかもしれません。根底には深―い気持ちが込められていたりして…。

 

工場のルールでよく聞くのが、「5S活動(整理、整頓、清掃、清潔、しつけ)」

工場に限らず他の職場でも家でも〝あたりまえ〟のように思いますが、特に工場=生産現場=で謳われるのはなぜでしょうか?

あるべき場所にあるべき道具があり、導線を確保し、効率よく作業を行うため。でもその真の目的は…やはり〝安全〟でしょう。資材や工具が乱雑に置かれた作業場、清掃や点検などのメンテナンスが行われていない工具や製造機械、これらは想像しただけで危ういし、当人たちはイラつくだろうし、その結果は追って知るべし。

 次は、ご存じハインリッヒの法則

重大事故=1件の後ろには、29件の軽微な事故があり、さらにその後ろには300件のヒヤリハットがある、というもの。つまり、ヒヤリハットを1件でも減らすことができれば、(乱暴な単純計算ですが)重大事故は防げることができる。

これを組織の壁を越えて全社で実践しているのがANA。安心・安全が最も求められる航空業界で、ANAにはヒヤリハット経験を共有するための制度=「ECHO(Experience Can Help Others)…自発的安全報告制度」があるそうです(ANAビジネスソリューション著、ANAの口ぐせより)。

ANAでは部署を超えてヒヤリハット情報を共有することを優先するため、

  • 匿名でいいので、報告してください
  • 報告してくれた人は〝犯人〟じゃない
  • たとえ〝勘違い〟でも〝想定ヒヤリ〟でもOK

という心理的な障壁を排除する風土を大事にしているそうです。

ヒヤリハットで済んだからよかった」…ではなく、ヒヤリハットを次につなげよう」という取り組み。このような小さなことにも光をあて真摯に取り組むからこそ、私たちは安心して飛行機に乗れるのでしょうね。

この取り組みは私たちの身近な職場でも、情報セキュリティの取り組みの一環としても、すぐに実践できそうじゃないですか?

 

ちなみに、「ニヤリホット」というのもありました。

ある介護現場では、たとえば、スタッフが目を離した隙に、車椅子から立ちあがろうとした入居者がいた場合、通常はヒヤリハットとして見守りが強化されるでしょう。しかし、「ニヤリホット」の観点では、「歩こうとがんばっている」と記録します。この記録がケアマネージャーの目にとまり、この入居者のケアプランは、自分で立つこと、歩くことを目指すものへと変更になるそうです。

 

小さな気づきを軽視せず、事故を未然に防ぐことは大切。一方、同じ事象をプラスに受け止めることも大切ですね。

 

最後は、「林成之著、ビジネス勝負脳」から。

林先生が、救命救急センタ部長として赴任したとき、寄せ集め集団を屈指の医療チームに仕上げるために行なった、医師、看護師、検査技師、事務スタッフに対する4つの指示。

    1. 前向きで明るくふるまうこと
    2. 仲間の悪口を言ったり、意地悪をしないこと
    3. コミュニケーションを大切にすること
    4. 「疲れた」「できない」「難しい」など否定的なニュアンスを含む発言をしない

一見、何のために? と思いますが、継続していくうちに結果的にスタッフのモチベーションがアップし、個々の能力ひいてはチームとしての能力を最大限に発揮することができるようになったとの事です。品質の高い診察や処置のおかげで、私たちは安心して受診できるのです。

これも難しいことではない、心がけ次第で今すぐにでも実践できることです。

 

世の中には、一見、なぜ? と感じるルールや慣習などがありますが、その裏には、必ず真理が隠れているような気がします。

そして心がけ次第、考え方次第で、自分自身を変えることができると確信します。

(ま)

明日に向かって、やらないことリスト!

毎日〝やること〟はたくさんある。で、〝やること〟の中身はというと、もちろん〝やりたいこと〟もあるが〝やりたくないこと〟も。しかしほとんどは〝やらなければならないこと〟だよなぁ。〝やらなければならないこと〟は〝今はやる必要があること〟には変わりないが、中には〝自分がやらなくても…〟とか、〝後でもいいんじゃないか…〟とか、〝誰もやらないから…〟とか、〝やるって言っちゃったからやるけど、言わなかったらそれで済んだのでは…〟なんてこともそれなりに多い気がする。

この映画は、病室で知り合った余命数ヶ月の二人が、やりたいことをリストアップして、ひとつひとつ叶えていく、まさに〝やりたいこと〟を命を懸けて実現していくストーリー。

明日に向かって=目標を実現していくために、まずやるべきことは実行計画=つまり「①やることリスト」…これはたいていの人が必ずやる。で、普通の人は「やることリスト」をつくった時点で動き始めるのだが(行動しないよりはよっぽどいいが…)、この二人は違ったよ。

計画がうまくいかなかったときのこと、想定外のことが起こった時のこと=つまり「②やることリストのリカバリープラン」と、これだけはしない=つまり「③やらないこと」を考えた。

 

わりと多くの人が「①やることリスト」をつくった時点で〝できた気〟がしてしまうのは、②③を考えないから

②を考えないということは、阻害要因をまったく気にしていないので、うまくいく前提で思い込むから。

③を考えないということは、無駄なことを排除したり、優先順位を放棄しているということ。

 

ビジネス戦略:成功に導くストーリーがなければ気合に終わる!

経営や事業では、①はあたりまえに吟味して策定するけど、では②③はどうですか?

②は中間時点あるいはゴール近くになって、はじめて検討していませんか。すでに遅いでしょう!

③に至っては検討すらしないのでは?

でもホントに大事なのは②であり③だと思うよ。

やることリストだけでゴールできたら、こんなラッキーなことはないけど、世の中、思った通りにいかないことのほうが多いんだから。

 

そこで私も、自分の「やらないことリスト」を考えてみた。

  • 夜更かししない
  • 感情的にならない
  • 陰口を言わない
  • 見栄を張らない
  • やるべきことを先延ばししない
  • 安請け合いしない

・・・あれっ、「やらないことリスト」考えていたはずなのに、全部「やることリスト」に置き換えることができるよ。

  • 早寝早起きする
  • 一度深呼吸する、アンガーマネジメントを心がける
  • 反面教師にする
  • 素の自分を認める
  • 嫌なことは先に済ませる
  • 無理なことはキチンと断る

っていうことは、たいていのことは前向きにとらえることができるということ、つまり明日への扉は、かならず自分で開けることができるはず!

 

(ま)

早起きのご褒美、お日様と雲海からの贈りもの

11月15日(火曜日)明け方、冷たい雨の中、寒いなぁ…、なんで今日に限って雨なんだよ…なぁーんて適わない天気に恨み節を呟きつつ羽田空港へ。早朝7時45分発の秋田行き401便。雨の中離陸、暗い雲の中をぐんぐん上昇、揺れる! あ~もぅ~。

ようやく、雲を抜けた頃、うわぁー、眼下には素晴らしい雲海! 誰が名付けたか知らないけれど、見渡す限りの雲の大洋。

首が痛くなるほど見渡す限りの雲海を眺めてチョコっと感動していた時…、あれっ、なんだ⁉ あの輝くものは何? なにこれ⁉

眼下の雲に自分の飛行機が写ってる? しかもその周りに虹のような環が…後光(御光)が差しているようになんて神々しいお姿。いやいや光の巨人・ウルトラマンのようにもみえる! 自分自身がウルトラマンになったような妄想の世界への誘い。

 

秋田に近づく頃には青空と日本海鳥海山もほんのり雪化粧。早速幸せな恩恵を

離陸するときのグッバイウェーブは反対側だったので、残念ながら手を振れなかったけど(実はグッバイウェーブを見るたび、感動して、恥ずかしながら目頭が熱くなるんです)、おかげでこんな神秘的な映像を目の当たりにすることができました。

なまはげに厄払いもしてもらったし…、わずかですが、みなさまにも幸せをおすそ分け。

(ま)

442年ぶりの天体ショー 「惑星組曲」とともに

組曲「惑星」は火星(Mars:戦争の神)から重々しく始まるけど、この日の主役は、天王星日本中が興奮した天体ショー、皆既月食と同時に天王星だなんて。

これは、11月8日 20時30分頃の月の様子。

この写真のどこかに天王星(Uranus:魔術師)がいるはずなんだけど…⁉ まさにおどけた調子で「なぜ見えないの、ここにいるよ」と歌っているよう

天王星は、革命のパワーをもった惑星らしい。確かに〝天の王〟を名乗ってるくらいだから、宇宙の神様、を象徴しているのかも。実際は見えなかったけど、見上げた先に確実にいたんだと思うと、それだけで天からパワーを浴びたような気になるし、422年ぶりのこの瞬間、この地に生をもらい、夜空を見上げていること自体が奇跡だわぁ!

322年後、土星Saturn:老いをもらたす者が月の影に隠れることに思いを馳せると、神秘的で円熟した重厚なメロディが降ってきそう

これは、翌11月9日 20時30分頃の月の様子。

24時間後、昨日とうって変わって眩しい。むしろ神々しい。

ところで、月食のそばで、東の空にひときわ輝く星が…、木星Jupiter:快楽をもたらす者)かな? 木星からは、この天体ショーがどのように見えたんだろうか。

単に楽しむだけではなく、勇壮で凛とした風格をもって見渡している…そんな力強さも感じる調べとともに。

(ま)