最近、人と人とのつながりが希薄になっている気がしている。
転職が普通の出来事になり、一つの職場に定着する期間が短くなっていること…どこも人手不足で売り手市場の現状ではなおさら。転職で高みを目指すのは悪いことではないけれど、目標を共有する/意思疎通を図る/共感するなど組織として成熟していくためには頭の痛い問題で、一つのプロジェクトを成し遂げると、その経験とノウハウをもって次の会社へ…なんてことはよく聞く話し。それでも会社は抜けた穴を補充しようと懲りずにまた正社員を募集する(そんな賭けみたいなこと、いつまで続ける?)。
加えてWeb会議などリモートでも仕事ができることが実証されて、対面の機会が減ったことが拍車をかけている。Web会議は、どこでも会議ができる、行き帰りの時間が節約される、資料の共有がしやすいなど、確かに効率的ではある。しかしテーマについて議論できたらOK、時間がきたら終了。
なんだか味気ない、何かが足りない…!
なんだろう? うーん、言ってみれば余韻かな? 「ちょっと一服、雑談でもしませんか」というような。一時、Web飲み会が流行ったけど、なんか違うでしょ?
コロナ禍の前までは、同僚でも、上司でも、お客さんでも顔を合わせることが当たり前で、隙間時間になんてことない会話=雑談をしていたように思う、すごく自然に。そんな会話や表情の中からふとその人の人となりを感じることができたら、とても嬉しい、とても楽しい。そのことがきっかけで公私ともに長いお付き合いに発展するケースも少なくない。私が今こうしてあるのは、そうした人の繋がりがあってこそ!
今は意識して機会をつくらないと、雑談も簡単にできないのだろうか? 雑談だけがすべてではないけど、人間関係を築くきっかけになることは確か!
昨日、知り合いの若いベンチャー企業の社長に古い友人を紹介がてら、ランチミーティングをセット。
まず自己紹介から…な~んて堅苦しい挨拶はヤメにして、最初に私と各々の方とのこれまでのお付き合いやエピソードを簡単に紹介(少し盛ってでも笑いをとる…これ大事!)。で、今日の雰囲気がわかると、あとは自然と雑談。
- こいつね、元気が有り余って、キーボードを思い切り叩くもんだから、すぐにEnterキーがポヨヨ~ンて飛び出すんです
- この方いつも笑ってるもんで、こっちが疲れてるときでも、暗い顔するわけにいかないでしょ。おかげで心は泣いて顔は笑ってるって、おかしな技を身につけましたよ
- この戻り鰹、うまぁ!
など、お互いを知る良い時間が経過。場が熟した?頃に友人から「自分の強み、社会に貢献したいことをまとめてきた」と、ようやく本題に。
美味しい食事をしながら、あっという間の2時間半。Web会議では絶対にこうはいかない。顔を突き合わせてこそわかることもあると、あらためて実感した。
相手の表情を目の当たりにし、息吹を感じながら、時間を共有すること(楽しくても、時には苦しくても)を実感できるのは本当に嬉しい。
(おまけ)
SNSの普及でバーチャルなつながりが重要視される傾向も。職場で相性が〝いい/わるい〟、話が〝あう/あわない〟に気を遣うより、同じ趣味の仲間が気楽に交流できるSNSは確かに楽しそう。
「友達は多いです、会ったことないけど」という方も少なからず…否定はしないけど、オッサンは虚しくてついていけません!
(ま)