徒然素心ひとりごと

[徒然]…時間があるときに、[素心]…そのとき感じたことを、[ひとりごと]…感じたままにつぶやく、エッセイときどきコラム風

しなやかに歌って♬~レジリエンスを鍛えよう!

実は先日、友人と話していて、「最近は弱い子が多いよなぁ」「そうそう、ウチもそうなんだよ」みたいな話になりまして…。

上司から注意された、顧客から難しい要求を受けた、やったことないことをやらされた、同僚とうまくいかない、相談できる人がいない、果ては評価が低い、自分が望む部署に配属されなかった…とかでも、すぐに心が折れてしまう。

レジリエンス(resilience)〟という言葉を耳にしたことありますか?

レジリエンスは、「回復する力」とか「逆境を乗り切る力」などを示し、「しなやかさ」「柔軟性」と言うニュアンスを含んでいます。

永遠のアイドル百恵ちゃんも「しなやかに歌って~」と。失恋の悲しみや傷ついた心を拒否するのではなく〝受け入れています〟。このメッセージがなんとも健気で、芯の強さ、美しさを感じます。

ようするに乗り切り立ち直る(レジリエンス)には、まず自分自身の心を素直に受け入れるということが必要なんだということでしょうね。

近しい言葉で〝GRIT(やり抜く力)〟もよく耳にします。「Guts:闘志」「Resilience:回復力」「Initiative:主体性」「Tenacity:執念」のイニシャルからGRITだそうですが、このなかにもしっかりレジリエンスが入っています。

つまり、やり抜くためにはレジリエンスが必要で、自分の足で歩んでいかなければならないので、

  • まず「目標」を設定し、
  • その目標に向かって「情熱」をもって「楽しく」取り組み、
  • 目標を「達成」し、
  • さらに、その達成が「評価」されること

このサイクルがうまく回れば、自信につながり、簡単には諦めない粘り強さを育むのではないでしょうか。

逆に、折れる/折れない…の境目は、この①~④のどこかに問題があるからじゃないですか?

一方で大きなストレスや大きな変化を受けてもメゲナイで(暖簾に腕押し…ということではありません)、むしろ成長する人もいる。こういう人たちは、

  • なぜだ(過去思考)よりも、さぁどうする(未来思考)を考える
  • ポジティブに捉える(これは試練なんだ、自分は他の人にはできない経験をしている)
  • いい意味でしたたかさを兼ね備えている(いつか乗り越えた経験を自分の武器にしよう)

などのような共通点があるように思います。

そして彼らはいつも笑っている! 不真面目だとか、コトを軽く見ているとかではなく、バタバタ右往左往・一喜一憂せずドン!と構えている…というのか、そう、ニコニコしているんです。

〝なぜレジリエンス力が弱いのか〟原因を考えるより、〝乗り越えることができる人〟をヒントにしたほうが、実効的な気づきをたくさん得ることができますよ(ここでも、過去思考より未来思考です)。

レジリエンス「リスク対応能力」といった意味で、組織にあてはめることもできます(組織もある意味〝人〟だからね)。組織が危機に直面した時、最も問われるのは迅速な事故対応とともに、このレジリエンス力ではないでしょうか。事故対応手順は訓練などである程度準備をすることができますが、ポイントは〝想定外〟のことが起こった時や、訓練通りコトが運ばない時の対処能力…これこそ求められるのはレジリエンスでしょ。実際、事故の現場では、想定通りいかないのが当たり前だから!

マニュアル通りできる人は当たり前だけど、マニュアルを臨機応変に応用できる人、適切かつ迅速な状況判断と行動ができる人が、ほんとはすごいんです

その意味でレジリエンスという言葉は、チーム力、行動力、判断力など、強い組織を表わす言葉をすべて包含しているようにさえ感じます。

そこで!

一般に経営力とは、[経営力=商品力×営業力×管理力]と言われていますが、

これからは、[経営力=商品力×営業力×管理力×レジリエンス

どう?

(ま)