徒然素心ひとりごと

[徒然]…時間があるときに、[素心]…そのとき感じたことを、[ひとりごと]…感じたままにつぶやく、エッセイときどきコラム風

梅の香り…幸せの薫り! 古い記憶も呼び覚ます?

この季節、街を歩いていると風に乗ってどこからともなく甘い香りが…。ふと立ち止まり、周りを見ると…そう梅の木。

毎年のことだけど、梅の香りってなんて幸せな気持ちにさせてくれるのだろう。こうして写真を眺めているだけで、あの甘く優しく幸せな香りが漂ってきそう!

  

そして古い記憶も呼び覚ますのが、香りの不思議なところ。

  • (何年か前)北鎌倉に電車が着いて駅に降り立ったとたん、ふわっと甘い香りに包まれたときの何とも言えない幸せな気持ち。
  • (15年ほど前)京都は北野天満宮で息子の合格祈願をしたときに、甘い香りにふと緊張感がほぐれたこと(自分が緊張してどうする!)。
  • (30年ほど前)阪神淡路大震災に遭遇したものの、傍らに咲く梅の木の力強さと、花の香りに助けられたこと。
  • (45年ほど前)塾の帰り夜道で感じた甘い香り、梅は見えなかったけど、一瞬、寒さを忘れたこと。
  • (55年ほど前)好きな子に梅の花の押し花をあげたくて、借りた彼女の国語辞典に挟んだのだけど、つぶれて何の花かわからず、しかもページがくっついて怒られたこと。
  • (60年ほど前)父との散歩の途中、梅と桃と桜の違いを教えてもらい、さっぱりわからなかったけど、ただひとつだけ香る花があったこと。

などなど。

梅花じゃなくても〝香り〟は一瞬にして過去の記憶が蘇る!

  • 雑踏の中、街ですれ違った女性の香水にドキッとして、若いころ付き合っていた彼女?と思わず振り返えったり…
  • 湿気を含むカビ臭い匂いに、可愛がってくれた婆ちゃんの家を思い出したり…
  • 土ぼこりと乾燥した草の匂いに、田舎の土間を思い出したり…

五感の中で最も情報収集を行っているのは視覚だと思うけど、嗅覚が一番記憶に直結している気がする。

ちなみに「香」「薫」ってどう違うのかな?

薫草とか薫風、余薫なんて言葉もあって、どことなく漂ってくる梅は〝薫る〟のほうが情緒があって、似合ってるかも。

では最後にもう一度、梅花見を。

 

(ま)