鈴虫寺は正式には「妙徳山 華厳寺」といい、京都・嵐山の南にあり、通年(本当に春夏秋冬)鈴虫が鳴いていることから「鈴虫寺」という愛称で親しまれています。私が訪れたのは数年前の今頃12月。寒い冬の時期だったにもかかわらず、書院には鈴虫の鳴き声であふれていて、とても不思議な空間でした。
ここを訪れた折にお聞きしたお話しが、今も心に深く残っているのでご紹介します。
およそ30分の鈴虫説法のポイントは概ね以下のようなことでした。
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人には大切なことが3つあります。
1つ目は【素】…良いことも嫌なことも、すべて自分自身であるのだと認めて受け入れなさい
2つ目は【磨】…どんな時も、たとえ苦しく辛いときも、それを受け入れられるように、常に自分自身を磨きなさい
3つ目は【歩】…そして必ず自分の足で歩んでいきなさい
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そして最後にこうおっしゃって締めくくられました。
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この3つの言葉を忘れないように、[素磨歩(スマホ)]と覚えなさい、たまにはスマホ📱は脇に置いて。
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と。
私がこうやって文章にするとそっけないですが、実際は、温かい話し方や穏やかな声色ともシンクロして、時にはユーモアも交えて本当に引き込まれてしまいました。なんて響くおはなし、今も忘れず心に刻んで、ここでの教えを実践しています。
鈴虫の音色をBGMに、「寿々むし」と表記されたお茶菓子をいただきながら、なんと心落ち着くひと時だったか。
(おまけ)
この後、冬の恒例、嵐山花灯路へ。今はなくなってしまったとか…残念です。
(ま)