徒然素心ひとりごと

[徒然]…時間があるときに、[素心]…そのとき感じたことを、[ひとりごと]…感じたままにつぶやく、エッセイときどきコラム風

〝心をこめる〟ということ

街を歩いていて⇧こんな看板をみかけますよね。単に「準備中」でも十分なんだけど、あたまに「心を込めて」と付いていると少し温かみを感じる。

ところで「心を込めて」ってどういうことかな?「気持ちを込めて」とは違うのかな?

そんな中、たまたま読んでいた本に「心を込めたおもてなし」という言葉が出てきて…。相手(この小説ではお客様)に対して〝心をこめて〟料理を作り(もちろん献立を考えるところから、素材を厳選し、料理して配膳まで)、話を聴き、おもてなしすることが、人との信頼関係をつくり、ひいては豊かな人生つながっていくという。逆に〝心が込もっていない〟と相手はもちろん、傍から見ていてもすぐ感じるという。わかる気はするが、なぜだろう? そこには目には見えない何かが働いている。

 

まずは「心からのおもてなし」=「ホスピタリティ」ということで、その道の専門家であるホテルマンに聞いてみた。

一流のホテリエとは、

  1. つねに一歩先を行くこと
  2. お客様になりきって考える
  3. クオリティに妥協を許さない
  4. 経営者目線を持つ

だそう。

そういえば高級レストランで働いていた友人から聞いたことがあったなぁ。

  • 三流は、教えられたことを、教えられたとおりに動く
  • 二流は、お客様から言われてから動く
  • 一流は、お客様から言われる前にさりげなく動く

なるほどね。

「心をこめる」というのは、〝心から相手のことを考えて行動する〟ということなんだね、しかも〝さりげなく〟。自分を奮い立たせる「気持ちを込める」とは明らかに違う。

 

さらにそんな中、目についた「一滴のこころ」スリーボンド社の創業理念。

スリーボンドの創業理念 - 企業情報|スリーボンドユニコム株式会社

わかりやすいし、まさに心に沁みる一滴相手(この場合は社会)のことを考えた末にうまれた言葉だね。

 

そういえば経営の神様・稲森和夫さんは常に「利他の心」を提唱されていた。

「人生のすべては自分のが映し出す」「すべてはに始まり、に終わる」。 タイトルの「。」が大きな意味を持っていると理解した。

 

しかしながら…この社会で生きている一人として、常に「心を込めて」人と接したり「心を込めて」コトにあたるのはとても難しい。意識して「心を込め」ても、きっとワザとらしくにしか伝わらないだろうし。とすれば…、日々の生活の中で遭遇すること、起こったことを通して、少しづつ〝自分を磨く〟しかない! でも磨かれたかどうかは自分ではわからないから、それこそ「心を込めて」接した相手から感じとるしかないのかも。

うーん、いい歳をして今のところ、まだまだ磨けていない😓

(ま)