マネジメントやチームビルディングの中で必ず登場するのがコミュニケーション能力。ビジネススキルとしても不可欠な要素。とはいえ上司と部下や世代間でコミュニケーション・ギャップはいつの世も少なからず存在するし、トラブルの原因の多くはコミュニケーション・エラー。
なぜ?
業務を遂行する上で、
- 目的(ビジョン、成果物、ToBeなど)
- 環境(背景、利害関係者、条件、課題など)
- 相手(ミッション、立場、スキルなど)
- 期待(知恵、知識、経験、役割りなど)
を共有することは〝あたりまえ〟のことだが、これらが明確になっており、目標達成に向け各人に強い思いがあれば、業務は充分に成り立つはず。つまり関係者(時にはチームメンバ、時には顧客)との会話は非常に建設的かつ効率的になり、とりたててコミュニケーション努力をしなくてもよくなるわけ。
言い換えると、目的が曖昧なゆえに発生する複雑に絡まった想像や思惑の中では、依頼もwhyがないような曖昧なものになり、真の目的を確認しないまま適切なアウトプット(成果)が出せなくなっていることをコミュニケーション不足だと勘違いしているのではないだろうか。
コミュニケーションはいわばキャッチボール。
- まずは、相手を知る=知りたいと思う=ことから始まる
- つまり、話をしながら相手の後ろにある歴史、背景、考え方などを知ろうとする
- そのためには、できるだけ相手にしゃべらせようとする…相手が話し出すのを待つ余裕
つまりコミュニケーションは「感情=心」のキャッチボール。心のキャッチボールは、量が増えるのに応じて質が高まっていくように感じる。だから雑談は大事。相手が友達でも同僚でも上司でもお客さんとでも。
一方で、人に自分の意思を伝えるということは、とても難しい。ときには言葉であったり、活字であったり、態度であったりする。人は、相手が〝どこを向いているか〟〝意思を感じられるか〟にとても敏感である。だから「相手(聞く人)をイメージ」し、とにかく「わかりやすくメッセージする」ことが大切なのだ。
たとえば、自社の事業を説明する時、
- 事業のことを何時間でも話すことができる
- 事業のことを1分間で説明できる
ファンを増やすことができるのはどちらだろうか。
たとえば、クレーム対応の時、
- 型通りの挨拶とお詫び
- 相手の言い分に真摯に耳を傾ける
相手に響くのはどちらだろうか。
だから
- 話す→相手を導くストーリー
- 聞く→聴く、訊く
- 見る→観る、視る
を心がける。
まずは相手に興味を持ち、心のやり取りを意識すれば自然と「聴く、訊く」「観る、視る」「話す」を実践していることに気づく。この場合でもコミュニケーションは努力しなくてもちゃんとできている!
つまり、コミュニケーションは努力して行うのではなく、努力すべきはコミュニケーションに至る準備だったり、心がけを意識すること…というのが私の結論!
(ま)