先日、大学病院への紹介状を書いてもらったんだけど、封筒の宛名に「△△科 〇〇先生 御侍史」って書いてあって…?
なにこれ? 早速調べてみたら、
御侍史:先生に直接手紙を出すのは失礼なので、お付きの方にお渡ししておきます
という意味が込められているそう。
ほかにも「御机下」。
御机下:先生に直接お渡しするのは畏れ多いので、机の下に置いておきます
確かに医師は偉い存在ではあるけれど、医師同士でそこまでへりくだらなくても…、そこまで崇め奉らなくても…。
昔の名残りとはいえ、病院という独特な空気を今に伝えているようで、すごい慣習だね。
ところでこれらは脇付のようなので「▢▢様御中」みたいな、おかしなことにはならないのかな?
局所的な表現と言えば、
勤めていた会社では「BR」を普通に使っていた。「Business Rule」のことで、全社BR(全社規程、全社基準など)とか、部門BR(部内ルール)とか。あたりまえと思っていたBRが外では通じない???
ほかにも製造業だったので、一般とは違う意味合いで、普通に使っていた表現も少なくなかった。
BPO:Business Process Outsourcing(業務を外部委託)≠ アウトソーシング(業務の一部を外部委託)とは使い分けていた
DR(Design Review:設計審査)≠ Disaster Recovery(復旧計画)
IR(Inspection & Repair:定期保全)≠ Incident Response(インシデント対応)や Investor Relations(企業が株主や投資家向けに行う広報活動)
PM(Preventive Maintenance:予防保全)≠ Project Management(プロジェクト管理者)やもちろん Post Meridian(午後)ではない
などなど、今でも時々使ってしまうが、噛み合わないこともしばしば。習慣ってなかなか抜けないものだ。
習慣と言えば、
「〇〇議員がおっしゃられたご指摘について検討させていただく」
「お辞めになられたほうがよろしいのでは」
「記憶してございません」
など、政治家同士がよく使う、尊敬語や謙譲語や二重敬語が入り混じった気持ち悪い言い回し…てか、むしろバカにしてるだろ。
一方国民には、
「国民に寄り添いつつ、丁寧に説明していく」
と丁寧語でも尊敬語でも謙譲語でもない普通の表現…言われた方は、寄り添われた感も、丁寧に説明された感も、感じたことはないけどね!
「適切な措置を講じるべく、前向きに検討する予定」
に至っては、やるのかやらないのか/それ以前に検討するのかしないのかすら不明。
まったく!
(ま)