コンシェルジュ(concierge)って、顧客一人ひとりに多彩で重要なきめ細かいサービスを提供する仕事です。今ではホテルだけでなく、マンション、百貨店、病院など、多くの業界に広がっていますよね。
相談相手でありアドバイザーとしてのコンサルティング力、課題を調整し全体をまとめるコーディネイト力、顧客の価値を高めるプロデュース力、推進するファシリテーション力、これら様々なスキルの集大成がコンシェルジュに求められるんでしょう。
なんか大変そう…と感じるあなた。
スキルを身につけようとするから、自らハードルをあげてしまうのではないですか? スキルは「手段」でしかないのです。では真の「目的」は?
昔、ある方から教わったコンサルタントとは…、
- 一回性 …顧客の環境、課題、悩みは多種多様であり、常に未知の課題に直面するものである
- 再現性 …直面する課題が変わろうと、取巻く環境が変わろうと、同じ結果を保証し続けることが求められる
- 意外性 …保証すべき結果は、良い意味で期待を裏切るものでなければならない
- 継続性 …何度でも、予想超えた結果を、期待を上回る結果を出し続けなければならない
そのためには、
〝知識の優位性、経験の絶対性〟
いやー、胸にしみる! 今でも心に刻んでいますよ!
少し前ですが、大好きなNHKニュースキャスター・大越健介さんがこんなことを…。
「わたしは、そのニュースが視聴者に説得力を持って伝わるかどうかのポイントは、その中に「気づき」があること(発見、驚き)、それが一定程度の広がりを持つ性格であること(普遍性)、さらにはそのニュースが何を意味するのかをしっかり追求できているか(核心)という、三つの柱があるのではないかと思っている」
私が従事している仕事でも同じことが言えます。この成果が説得力を持って顧客に伝わるかどうかのポイントは、
☞ 顧客との会話を通して「気づき」があること(発見、驚き)
└ この方は、こんなことを考えていたのか! おっ、その悩みの根っこはそれか!
☞ それが一定程度の広がりを持つ性格であること(普遍性)
└ そういえば、別の顧客でも同じこと悩まれていなたぁ…、共通の課題なんだ!
☞ その課題が何を意味するのかをしっかり追求できているか(核心)
└ 一般論ではなく、顧客のために最適な課題解決ができているだろうか。
その出発点は、「相手を知る=知りたいと思う=」ことから始まります。コミュニケーションとは、情報と感情のやり取りだと感じます。「その課題、核心はどこだ」と。 このことさえ忘れなければ、おのずと「目的」は見えてくるし、気づかないあいだに「スキル」を駆使しているはずです。
さて、自分にそれができているだろうか? いや、まだまだだなぁ。
PS.
ちなみに「コンシェルジュ」って、元々はフランス語で「門番、守衛」を意味する言葉なんだって、…なんと、期せずして私の専門である〝セキュリティ〟を想像させるではないか。