すこ~し不思議な知人の紹介で六甲比命大善神社へ。そこはうわさ通りの神秘的な異空間だった。
六甲山上バスで最寄りの「アスレチックパークGREENIA」停留所に降り立ったのが午前10時。この日はGREENIAが休場日だったこともあり周りには誰もいない。聞こえるのは風が奏でる木立の葉音だけ。SNSに多くの人が投稿してくれていたおかげで行き方・目印がとても役に立ったが、それでもひとりで人気のない山の中に分け入るのは不安!
人間って不安と期待と寂寥感が交錯すると、つい独り言を発してしまう(私だけ)? 「風が気持ちいい…」「紅葉はまだなんかね…」、そのうち「本当にこの道であってる?」とか「人の気配が全くないけど!」とか…。だから「心経岩・六甲比命神社はこの上です お気をつけてお上がりください」と妙に親切な案内が見えたときには、ひとまずホッとした。
しかしここから先は空気が違う! 大丈夫だよな…と何度も振り返りつつ、階段坂を上ってほどなくすると「心経岩」に。大きな岩に般若心教がびっしり彫られている。圧倒的な重厚感がすごい! 誰がどうやって??
さらに急斜面を上っていくと、荘厳な磐座のご神体が…不気味。一礼して手を合わせてから、拝殿はまだこの上かぁ、足元こわ!
拝殿の奥、岩に囲まれた薄暗い隙間に小さな祠が…ここが本殿。なぜこんなところこに?いやこんな場所こそ相応しい?複雑な思いが交錯。心の中で何度も〝祓え給い、清め給え。祓え給い、清め給え〟…。
拝殿には守り人がいて、
「初めてですか?どちらから?」
「神戸です、東灘区。生まれは大阪の千里なんですけどね」。
「千里?吹田市? じゃぁ垂水神社はご存じですか?」って言われて、こんな地図を見せてくれた。
「知ってるも何も、幼稚園が近くだったので、遊び場所でしたよ。えっなに?真東-真西の位置関係じゃないですか?」
聞けば、六甲比命大善神社の主祭神は「瀬織津姫」。垂水神社のご祭神は「豊城入彦命」だそうだが、境内にある祓戸社には、祓戸大神である四神がお祀りされていて、四神の一柱が瀬織津比売命なんだそう。さらに瀬織津姫はすべての罪や穢れを洗い流すことができる、神様の中でも重要な力を持つ水の神様。垂水神社の「垂水」とは「崖から流れ落ちる水」を意味し、古くから水の神として信仰されてきた…のだと。
そして「あなたは、きっと、そのときからここに導かれていたんですね」って。
驚いたのなんの…、60年の年月を経て今自分はここにいる⁉️ なんて神秘的でスピリチュアルで、底知れぬパワーを感じる話し…ここはそんな場所なのか‼️
御朱印をいただき、拝殿を辞して、さらに急勾配を上へ目指すと、見事に真ん中から割れている「雲ヶ岩(紫雲賀岩)」。雲…というより、きれいにヒップアップされたお尻みたいなんだけど…。
さらにその上には、きっとここで神事の祈祷が行われたことを思わせるような真っ平らな「仰臥岩」、その奥に「花山法皇、仏眼上人、熊野権現連名の碑」。
なんにしても不思議な場所。
異世界から俗世に戻ってきて、なんかホッとして…。紅葉はまだまだでしたが、余韻に浸りながら六甲ケーブル山上駅までぶらぶら散歩。 身近な六甲山に、 いつもと違うこんな神秘な異空間があったとは🫨😳
そして夕方、見上げた空に彩雲が…、なんて神々しい‼️
PS.
その後、六甲山を見上げるたびに、六甲比命大善神から後光が降り注いでいるような…、そんな気持ちで過ごす毎日。
(おまけ)
同じ日に生田神社へも参拝。立派な本殿もさることながら、本殿裏の生田の森にある樹齢500年を超えるご神木のパワーがすごい!
続けて北野異人館街に同居している北野天満神社へ。神戸北野町にあるから北野天満神社かと思っていたら真逆! 社務所で聞くと、北野町という町名は北野天満神社に由来しているとの事(そりゃそうだ!)。北野天満神社の歴史は古く、京都北野天満宮とも縁がある由緒ある神社だそう。境内からは三宮の街並みが一望、絶景!
(おわり)