先日、報道番組で、「キーワードは自己肯定感」と言っているニュースを見た。
「あまり自分で決めたことがなく、親や先生に勧められるまま、まぁいいかみたいなことが多い。やりたいことをあきらめた」
「兄弟と比較された。努力しても自分よりできる人は周りにたくさんいる。自分に自信が持てない」
というアンケートの回答に対し、ではどうすれば…という内容。
「自己肯定感」や「自己効力感」という言葉は最近よく聞くし、日本人は自己肯定感が低いとよく言われるので、気になて少し調べてみた。
「Unisef Report Card 16:先進国の子どもの幸福度ランキング」
38ヶ国中、日本は総合20位(精神的幸福度=37位、身体的健康=1位、スキル=27位)
気になるのは、身体的健康が1位でありながら、精神的幸福度は下から2番目。スキルの内訳でも、学力スキルが5位に対し、社会的スキルは下から2番目。
健康なんだけど幸せを感じていない(常に不安ということ?)、学校の勉強はできるけど(認知能力は高いけど)ヒューマンスキルは乏しい(非認知能力は低い)。日常的に親や先生から「勉強しろ、いい学校に入れ」と言われ続け、そのとおりしてきた結果なのかな? しかし、これでは、いくらいい学校を出ても、社会のコミュニティはで生きていけないでしょうよ。
もうひとつ、
「The World Happiness Report:国連の世界幸福度ランキング」
日本は153ヶ国中54位であるものの先進国では最低クラス。「GDP」と「健康寿命」以外は低く、特に「社会的自由」「寛容さ(他者への寛大さ)」「人生評価/主観満足度」が非常に低い評価。
〝自分さえよければ〟なんだけど〝常に不満〟ってどういうことだろうね? 超わがままじゃん。こう感じている親に育てられた子供は、えてして先のユニセフ・子どもの幸福度ランキングのような結果になるのじゃないかね。
しかしなんか日本人って心が貧しいんだね。あまり気が付かなかったけど。私の周りにもいるのかな、おっと、自分自身もそうだったりして…!?
だから「自己肯定感を高めよう」というわけですね。でもこれは自己肯定感だけで済まされない、社会全体の問題だよな。
自己肯定感は専門の先生にお任せするとして、
冒頭のアンケートに答えた若者に向けても、あえて一言いたい!
- 「自己肯定感」はテクニックだけでどうこうなるような魔法のツールではないからね!
- 自分の頭で考えずに人の言うことに従ってばかりいると、いずれ一人になった時に不安に苛まれることになるよ! 自分で考えて、声をあげないと、何も始まらないよ。
- いつもいつも自分を受け入れてもらえるわけじゃないから。ただ声をあげ続けていると、そのうちきっと誰かが聴いてくれる、認めてくれる!
まぁしかし私は小さい頃は、「自己肯定感」なんて言葉はなかったし、「親の言うことは絶対」みたいな時代だった。学生時代に将来自分がなりたいことなんて明確に持っていたわけではなかった(妄想はたくさんあったけど)。だから従いもしたし、反発もした。その繰り返し。
それでも、今、幸せに生きているよ!
(ま)