評判の御朱印をいただきました。あぁ今でも御朱印帳を開くと、墨のいい香りがする。
清聚院は、京都の臨済宗の小さなお寺。なぜダルマ?…恐る恐るご住職に聞いてみたら、臨済宗は禅宗の一つで、その始祖が達磨大師なんだと、気さくに教えてくれました。 そして、達磨大師が残したという四聖句も。
- 不立文字(ふりゅうもんじ)
- 教化別伝(きょうげべつでん)
- 直指人心(じきしにんしん)
- 見性成仏(けんしょうじょうぶつ)
これ共通しているのは、四の五の言わず〝やってみよ!〟ということだと感じました。
そしてこの教えは、芸事の世界でよく言われる「守破離」にも通じるのではないかな。
「ところで、こういう御朱印を始めたきっかけは?」
「あるとき阿弥陀如来さんを書いたんやけど、字が小さく空きスペースが残ったもんやから、しまった!…で、とっさに絵を描いたのが最初」
「ほんとですか、達磨大師笑ってるし、文字の書体も独特ですよね」
「習ったことないねん、我流やねん」
ちなみにご住職、本業の傍ら、襖画師としてビジネスを目指しているそう。
「どう思います」と聞かれたもんだから、
「お寺とか、料亭とか?」
「宗派が違うとなかなかなぁ…」
「キッチンカーならぬ襖絵カーは?」
「小さなお寺には駐車場がないんや…」
「ちょっとまって、達磨大師の教えは〝やってみよ〟なんですよね」
「そや、勇気と度胸や!」
なぁーんだ、もう答えだしてるじゃん。
もう一ついただいた阿弥陀如来の御朱印には、最後の円の中に好きな言葉を書いてもらえます。私は「笑門福来」をお願いしました。いつもいつも笑って人生を送りたいからね。
帰り際、大きな練習用という紙に、太い筆を使って実演も。
大きな声で楽しいお話をありがとうございました。お土産にダルマの挿絵とダルマのストラップまでいただいて、およそ1時間、とても楽しい時間でした。
(おまけ)
清聚院からほど近く、平清盛の塚と座敷童子で有名な立身出世の神様…若一神社へ。
清盛自ら植えたといわれる楠は、樹齢800年を優に超えるのだそう。ここの座敷童子は、そんな昔から、人々の出世をサポートしてくれているんですね。
ほら、今もそこの枝に座って微笑んでいますよ。
(ま)