徒然素心ひとりごと

[徒然]…時間があるときに、[素心]…そのとき感じたことを、[ひとりごと]…感じたままにつぶやく、エッセイときどきコラム風

〇〇ハラスメント、言ったもん勝ち…みたいな解釈は間違っているんじゃないか⁉

以前のこと、エレベータに乗り合わせた同僚の女性に、おもわず「今日は一段と美しい(本当にそう思ったので)」と声をかけたら、一緒にいた同僚の男性に「あっ、セクハラ!」と言われた。理由を聞いたら、「ほかに乗り合わせた女性が〝嫌な思い〟するかもしれないから」だと⁉

「なんでオメーが代弁してる? それともオメーが今〝嫌な思い〟でもしたのか?」、「そもそも、その解釈は正しいのか?」

 

セクハラ、パワハラモラハラ、マタハラなど、さまざまなハラスメントが問題となるたびに、「自分の意図ではなく、相手が不快に感じたらハラスメント…」みたいな報道がなされるし、昔受けた、社員教育でも講師は同じようなニュアンスの説明だった。

 

実際、厚生労働省「明るい職場応援団」のHPでも、

ハラスメントの定義|ハラスメント基本情報|あかるい職場応援団 -職場のハラスメント(パワハラ、セクハラ、マタハラ)の予防・解決に向けたポータルサイト-

職場のパワーハラスメントとは、職場において行われる

  1. 優越的な関係を背景とした言動であって、
  2. 業務上必要かつ相当な範囲を超えたものにより、
  3. 労働者の就業環境が害されるものであり、

①から③までの3つの要素を全て満たすものをいいます。

…と定義されていた。では誰が①②③を判断するかと言えば、「まさに部下や後輩がどう感じるか」ととれる。

「客観的にみて、業務上必要かつ相当な範囲で行われる適正な業務指示や指導については、職場におけるパワーハラスメントには該当しません」という補足説明はあるものの、では〝客観的〟に判断できるのは誰なのか?…〝一般的には〟の間違いではないか? 一般論だとすると、現実の事案にいて〝客観的〟に判断できる人などいない!

そんな中、今度はフキハラ(不機嫌ハラスメント)という妖怪が出現した。相手に対する反応に〝ため息〟もつけないらしい。

セクハラ、パワハラくらいまでは、〝弱い立場の目線〟という概念も必要なのだと、納得もできた。

しかし、モラハラ、フキハラに至っては、「〇〇ハラスメント」と言ったもん勝ちみたいな…、「〇〇ハラスメント」と言ってしまえば自分は悪くないみたいな。。。誤った考えが横行し、助長しているように思う。

こんなことを許していたら、世の中のコミュニケーションは成り立たない、ひいては社会活動が行えないことになる!

 

もともとハラスメント(harassment)は「いやがらせ」とか「いじめ」を指す言葉。つまり、主体は〝やる側〟にあって、〝やられる側〟ではない。〝やる側〟が〝意図的〟に〝度を越えて〟ハラスメントを行うことに厳しい目が注がれるのは当然。しかし〝やられる側〟が安易に、嫌なことがあったらすぐ「〇〇ハラスメント」と言う風潮は見直すべき。 メディアもハラスメント評論家も、そこのところを正確に報道し、活動してほしい

 

(おまけ①)

カスハラ(カスタマー・ハラスメント)は、「客が理不尽なクレームや言動を行う」ことだけど、これはハラスメントの問題という前にマナーというかモラルの問題そして理不尽なクレームを言う奴の人間性の問題、一緒くたにしないでほしい。

ついでに言えば、じゃぁ逆カスハラはどうしてくれる? 横柄な態度の店員、杓子定規でロボットのようなコールセンタのオペレータ、終始PCを見て事務的な医者など、カスハラを問題視するなら、逆カスハラにも目を向けてほしい!

 

(おまけ②)

随分前に、「社員Aが社員Bに対して執拗に嫌がらせしている」という相談を受けたことがあった。聞けば日に何度もメールで社員Bの容姿や仕事ぶりなどについて攻撃してくるのだとか(暇な奴もいたもんだ)。社員Aはプライベートアドレスから送信してくるので確証はないが、普段の態度などから間違いないとの事。人事面談やらなんやかんや社内で行った対処はおいといて、念のため厚生労働省の相談窓口に照会したところ、

  • パワハラにはならないか?…優越的な関係を背景とした言動により就業環境が害される場合に適用 ⇒ 今回は職務上の上下関係はない
  • セクハラにはならないか?…不快にさせる性的な言動があった場合に適用 ⇒ 容姿の攻撃は性的な不愉快にはあたらない
  • 名誉棄損には?…不特定多数に公開された場合に適用 ⇒ 1対1では該当しない
  • ストーカーは?…行き過ぎた恋愛感情の末、身体の安全、行動の自由が著しく害される場合に適用 ⇒ 恋愛感情はないし、身の危険を感じるほどではない

とのことで取り合ってもらえなかった。この厚労省の対応は〝逆カスハラ〟にはあたらないのか?

(ま)

プロジェクトXにはならないけど、名もなきプロジェクトを経験した私たちへのエール

NHK「新プロジェクトX〜挑戦者たち〜が復活して2ヶ月余り。Season1もほぼ欠かさず見てました。

時代背景は変わろうとも根底にある共通のキーワードは、

  • 絶対に成功させるという執念/技術者としてのプライド/情熱
  • 友情/役職を超えた絆/垣根を超えたチーム
  • 挫折と成功/逆転の発想

そして欠かせないのが、〝厳しくも人間味あふれる親父のようなリーダ〟の存在。

実は私も某製造業の出身で、若いころは情報通信機器の開発に携わりました。入社当時「〝企業は金なり〟というけれど、ウチは〝企業は人なり〟だからね」と言われたのが印象的でした。今でもその文化は、ちゃんと根付いているように思います。

一方で当時、時には上司から「徹夜して一人前!」とか、「お前の頭は帽子掛けか!」とか叱られたり、イキがって事業部長に反論した時に灰皿が飛んできたこともあって、今なら完全なパワハラ。でもその頃はみんなが熱かった!

〝クソッ!今に見てろよ!〟をバネにしたと思っていたけど、後から、先輩など誰かがちゃんとフォローしてくれていたことを知って、企業は人なり…というのはこういう事なんだと身に染みたのを覚えています。

 

私が携わった情報通信機器は、今、この世にはありません。でも事業部門・研究開発部門・製造部門が垣根を越えて一体となって取り組み、顧客の協力も得て生み出した製品は手作り感満載。その意味では、確かに顧客も我らチームの一員でした。お客様にしたらいい迷惑だっただろうけど…。しかしその分、愛着に溢れ、今でも私たちの財産であり、当時のメンバと会った時には、何時間でも笑って語り合える!辛かったことも…いや、辛かったからこそ!まさに人知れず消えた私たちだけのプロジェクトX

プロジェクトXという番組は、こんな私たちに向けたエールだと感じます。

 

対して現代は?

モノづくりが好きだからメーカに入った、飛行機が好きだから航空会社に入った…っていう純粋な動機で企業を選ぶ人は少ないのかもしれません。このような純粋な情熱は大切で強いものだと思うのだけれど。

そして今、上司や先輩から注意されたら、すぐパワハラだ!」「辞めます!」という若手社員。そんな社員に気を遣い、疲れている上司や先輩。こんな風潮からはプロジェクトXは生まれないだろうな。

さらに残念なのは、

VHSという世界基準をつくったビクター、初の日本語ワープロを世に出した東芝、液晶で一世を風靡したシャープなど日本を代表するメーカが、吸収合併や上場廃止、外国資本配下になったこと。〝ものづくり、価値づくり〟したものの、継続できなかった哀しい現実。

成功したのになぜ凋落の憂き目にあってしまったのか?

  • 成功体験の余韻を吹っ切れなかった、胡坐をかいた?
  • グローバル化、デジタル化など社会環境の変化やニーズ多様化に乗り遅れた?
  • シナジー効果」や「集中と選択」といった一見きれいな言葉に踊らされ、本質を見誤り、実態が伴っていなかった?
  • 欧米式経営の中途半端な導入では、日本式経営の課題解決にはならなかった?

しかしなにより冒頭に挙げた、「厳しくも人間味あふれる親父のようなリーダ」を欠いたことつまり人と組織を動かす強いリーダシップをもつ後継者が現れなかった、育たなかった、育てることができなかったことが最大の要因のようにも感じます。

まさに〝企業は人なり〟なのに‼️

 

(おまけ)

日本能率協会が行った「CTO Survey 2020 日本企業の研究・開発の取り組みに関する調査報告書」によれば、

■研究開発投資について、3年前と比べた現在の状況は

  • 研究開発全体では、「横ばい」が50.4%と最も多い(「増加」は34.8%)
  • 新規事業に関する商品・サービス開発では、「増加」が39.8%と多数

■中長期的な競争力維持のための研究開発投資が行われているか

  • 全体では、「そう思う」(強く~ややの合計)の比率は47.5%であるのに対し、「そう思わない」(あまり~まったく の合計)の比率が50.7%となっており、研究・開発部門の責任者の観点からすると、半数以上の企業において、十分な研究開発投資が行われていないという認識がうかがえる。

短期で成果が求められる今、時間をかけて研究開発する余裕も猶予もないのかもしれません!

(ま)

おじ散歩world in EGYPT 第4幕、いまだ余韻に浸りつつ…徒然雑記

 実際に行って、観て、触れて、空気を吸って、感じて、初めて知ることばかり‼️ 体感することが何より大切…あらためて実感!!

1日目:ツタンカーメンの黄金のマスクがあるエジプト考古学博物館

2日目:ルクソール東海岸ルクソール神殿カルナック神殿

ルクソール西海岸…王家の谷ツタンカーメン王の墓ハトシェプスト女王の葬祭殿メムノン巨像

3日目:ハン・ハリーリ市場アズハル・モスクカイロタワー

4日目:ピラミッドクフ王のピラミッド内部スフィンクス

 

何回かに分けて振り返って、結局4回に。それだけ魅力的な国だったし、いまだに夢のよう…本当に自分がかの地に立っていたんだろうか? で、最後の締めは感じたことを徒然と…。

■知っているようで知らないエジプトという国

国土は日本の2.7倍、その約90%は砂漠…有名なサハラ砂漠。ちなみに〝サハラ〟とはアラビア語で〝砂漠〟という意味らしい、だからサハラ砂漠=砂漠砂漠ということに。人口は約1億人…日本とほぼ同じ、首都カイロには1千万人強…東京とほぼ同じ、だけど今や人口は日本や東京を超える勢い。なにより勢いや熱量は何十倍!

■母なるナイル川

ご存じ世界最長の長さのナイル川。ゆったりと穏やかに悠々と流れている。過去、ナイル川は毎年のように氾濫していたらしいが、古代エジプト人たちは、ナイル川の氾濫は「女神の涙」と信じていたそう。雄大なナイルと、おおらかな信仰心、お国柄を象徴するような言い伝え。

ところで年2回ほどしか雨が降らないエジプトにとって、ナイルはまさに母なる命の川。水源の98%はナイル河川水を濾過しているのだそう。「水道水は飲むな」と強く言われていたので、さすがに直接は飲まなかったけど、歯磨き後のうがいはそのまま使った。また現地は硬水なので心配な人は日本から水(軟水)を持参するように言われていたが、こちらも硬水でもまったく問題なかったよ

  

■食事は素朴?

エジプトは約90%がイスラム教徒。豚は食べない。鳥や牛はそのまま焼いたものよりも、ミンチ?つくね?みたいな加工した料理が多かった。味は素朴で、焼いたものに塩・コショウでどうぞって感じ。焼いた野菜が添えられているんだが、どれも堅い(歯ごたえがある…とも言う)。朝食バイキングでは、何種類かのハムやソーセージがあったが、何のハムなんだろう?どれもグニャっとしていて薄味で同じ味がした。

魚料理は白身魚(=淡水魚のブルティーというらしい)を使ったソテーやフライ、あっさり素朴。

平焼きパンに豆のディップは定番。ディップは何種類(オリーブ風味?にんにく風味?…)かあるんだけど、違いがあまりわからなかった。

対してデザートはどれもメチャクチャ甘い。ケーキ、プリン、チョコレートムースなど砂糖やシロップをそのまま舐めているようで、ほんの少しだけで降参!

 

なんでも鳩料理(内臓を取り出した後に米などを詰めて丸焼き)がご馳走らしい(残念ながらこのツアー中にはお目にかかれなかった)。ガイドが街で見かけた鳩の群れを見て〝美味しそう〟と呟いていた…多分ネタだけど。

いずれにしても、普段何気なく食べている日本食のなんと豊かで、美しくて、奥深いことか。日本人の舌って、実はすごく贅沢なのではないか…と感じ入った。

■夜、呑まなかったおかげで…

イスラム教徒はお酒も禁止。宿泊したホテルにもアルコールは一切置いていなかった。市場に行けばリーカーショップもあるらしいし、近くにはラウンジバーがあるホテルもあるようなのだが、夜遅くから出かける気にもなれず…、怖いし…。ただ夜飲まなかったおかげで、炎天下の世界遺産巡りを満喫できたのだと思う。2日酔いだったら多分無理だった。

不幸中の幸い…というかまさに〝郷に入っては郷に従え〟。そのせいか、炎天下のルクソールのランチレストランで冷えたビールが飲めたときは、ほんとに、ほんとーに、美味かった!

エジプト人ガイドさん達、皆さん、芸達者

エジプト人ガイドさん達、みんな日本語がすごく上手。その上、歴史的背景や史実を、エピソードを交えてとても分かり易く解説。さらに驚くのは、ちょいちょいネタがとび出すこと。例えば、「エジプトでは、『石を投げればムハンマドにあたる』ということわざがあるほど(笑)多い名前ですが、私こそがムハンマドです」とか、クフ王のピラミッドの中(死ぬほど蒸し暑い)から戻ってきたときに「どう?ととのった?」とか…、どこで仕込んでいるんだろう?

私たち日本人は、日本文化のことをどれだけ知っているのかな? 今の知識で京都や鎌倉でガイドが務まるとは到底思えない、ましてや外国人相手にお国言葉で説明することなんて…。

自分の国を愛し、歴史を勉強し、さらに観光学やホスピタリティを学び、さらに日本語を習得、ユーモアも交えて…、ガイドの皆さん、本当にありがとう! その姿勢だけで、いろんなことを教わりました!

 

■そのころ日本は…

ピラミッドやスフィンクスが建造されたのは紀元前2千年以上前。そのころ日本は弥生時代ようやく定住し農耕が始まったころ。当時のエジプト文明の高さ、脈々と培われた文化に、驚愕と感服するばかり。

 

エジプトに行って、エジプトのことを少しづつ学んで、興味は尽きません。歴史を学んでから訪れたら、きっともっと楽しいはず!

次、もし行く機会があったら、映画・ナイル殺人事件をたどるナイル川クルーズ〟をのんびり楽しみたいな!

まだまだ書くべきことがたくさんあるような気がしますが、一旦ここでエジプト劇場を締めることにします。

 

おじ散歩world in EGYPT その①、カイロの街の驚きの連続 - 徒然素心ひとりごと

おじ散歩world in EGYPT その②、ルクソール43℃もなんのその、想像をはるかに超える圧倒的迫力 - 徒然素心ひとりごと

おじ散歩world in EGYPT その③、ピラミッド大きい、大きい、想像の100倍大きい - 徒然素心ひとりごと

(おわり)

おじ散歩world in EGYPT 第3幕、ピラミッド大きい、大きい、想像の100倍大きい

実際に行って、観て、触れて、空気を吸って、感じて、初めて知ることばかり‼️

1日目:ツタンカーメンの黄金のマスクがあるエジプト考古学博物館

2日目:ルクソール東海岸ルクソール神殿カルナック神殿

ルクソール西海岸…王家の谷ツタンカーメン王の墓ハトシェプスト女王の葬祭殿メムノン巨像

3日目:ハン・ハリーリ市場アズハル・モスクカイロタワー

4日目:ギザのピラミッド群クフ王のピラミッド内部スフィンクス

 

前回 の「ルクソール

おじ散歩world in EGYPT その②、ルクソール43℃もなんのその、想像をはるかに超える圧倒的迫力 - 徒然素心ひとりごと

に続き、今回はいよいよスフィンクスが守るギザのピラミッドへ。

 

■ギザのピラミッド群

クフ王カフラー王メンカウラー王の三大ピラミッド。映像や写真で何度も見ているはずなんだけど、実物は想像をはるかに超えて大きい。大きい→巨大→超巨大…という言葉だけではとても表現が追い付かないし、この感動はどう頑張っても写真では伝わらない。物理的な大きさに加えて、荘厳で神秘的、歴史ロマンに溢れ、そして美しさなどを併せ持っているからだろうか? 感動で震えが止まらない!

中でもクフ王のピラミッドは高さ139m。大阪通天閣(100m)を超え、東京タワー大展望台メインデッキ(150m)に迫る高さまで石を積み上げた、しかも4千年以上も前に。

驚くのは大きさだけではない。見れば見るほどふしぎ発見

  • なぜ正四角推? 
  • なぜ4面が東西南北に正確に向いている? 4千年以上前に天文学や測量技術を習得していたのか?
  • こんな高さまでどうやって石を積み上げた? 最初にスロープを造って石を持ち上げて、最後にスロープを撤去というのが通説らしいが…、
    • そうだとすると、一体、ピラミッドを形成する石以外にどれだけの石が必要だったか? そしてその石は今いずこに?
    • ピラミッド建設には20年と言われているが、本当に20年でできる? 全て人力で、石を切り出し~ここまで運び~積み上げるんだよ⁉ ピラミッド建設に一生をささげた人たちが一体何人いたんだろう。あるいは古代エジプトの人たちはウルトラマン並みの身長と力持ちだったとか…?
  • なぜ崩れない? どうやって石と石を接着してる?
  • ピラミッドの内部にある「王の間」はじめいくつかの空間はどうやって作った? 積み上げた後から掘るのは大変! とはいえ最初から空間を意識した設計となると、ものすごい精度が求められる⁉
  • 石の棺はいつ、どうやって入れた?

などなど。

映画最高の人生の見つけ方モーガン・フリーマン演じるカーターが書いたバケットリスト(The Bucket list:棺桶リスト=死ぬまでにやる事リスト)の中に〝ピラミッドを見る〟というのがあって、ここはそれほど憧れの場所。映画の中で二人は、確かピラミッドの頂上で笑いあっていた画があったような…。 登ってはみたいけど(今はできないらしい)命の保証はない。

クフ王ピラミッドの中にも入ってみた。入口→大回廊→王の間へ。途中、細い急斜面を上るのだが、幅50cmほどの狭い通路は天井も低く、上りと下りの人が譲り合いながら行き違う。ちょうど私が上るとき、欧米人の団体と鉢合わせし、この人たちが足を踏み外して落ちてきたら絶対潰される! 体格のいい(太った)彼らと身体を寄せ合ってすれ違った。その先にウソのような広い空間、王の間でようやく一息。

入口に戻ってきて外に出たとき、炎天下にもかかわらず〝涼しく〟感じたほど。内部はサウナのような蒸し暑さ、ここで〝ととのう〟…のは難しい。

スフィンクス

堂々とした迫力のスフィンクス。圧巻!これが1枚岩から掘り起こされたなんて信じられない‼️

スフィンクスの鼻は、遺跡泥棒によって削り落とされたらしい。ディズニーのアニメ映画「アラジン」では、空飛ぶじゅうたんにのって飛び回るのを見たスフィンクスの修理工が驚いて、思わずスフィンクスの鼻をノミで割ってしまったシーンがあった…犯人はお前かぁ⁉️ 思い出しながら眺めると、笑えてくる。

これ、合成写真ではありません。

ライトアップされたピラミッドとスフィンクス、さらに神秘的。

ところでスフィンクスは〝今〟、どこを見ているのかご存じですか? その視線の先は…、「マクドナルド ルクソール店」だそうです。

 

まだまだ謎に包まれたピラミッドとスフィンクス、ますますロマンを掻き立てます。ピラミッドパワーとスフィンクスパワー! 溢れんばかりのパワーをいただきました。

これで今回の旅はおしまい。でも最後にもう1回、次回は実際にエジプトに行って感じたことを雑記で締めたいと思います。

(つづく)

おじ散歩world in EGYPT 第2幕、ルクソール43℃もなんのその、想像をはるかに超える圧倒的迫力

実際に行って、観て、触れて、空気を吸って、感じて、初めて知ることばかり‼️

1日目:ツタンカーメンの黄金のマスクがあるエジプト考古学博物館

2日目:ルクソール東海岸ルクソール神殿カルナック神殿

ルクソール西海岸…王家の谷ツタンカーメン王の墓ハトシェプスト女王の葬祭殿メムノン巨像

3日目:ハン・ハリーリ市場アズハル・モスクカイロタワー

4日目:ギザのピラミッド群クフ王のピラミッド内部スフィンクス

 

前回

おじ散歩world in EGYPT その①、カイロの街の驚きの連続 - 徒然素心ひとりごと

に続き、今回は世界遺産めぐりを。

どれも言葉では言い尽くせないけど、少しでも今の気持ちを記しておきたい。写真を観ていると、その時の感動が蘇ってくるんだけど言葉が続かない。代わりに写真に雄弁になってもらいます!

ルクソールの前に、

エジプト考古学博物館

ツタンカーメン王の黄金のマスク(残念ながら撮影禁止)それはそれは愛おしく美しい。若くしてファラオになり、わずか18年の生涯。4千年近く前に思いを馳せ、吸い込まれるようにいつまでも見入ってしまう。小さな身体でこの黄金の玉座に座っていたのかと思うと、健気さと儚さに感じいる。

 

ラムセス2世のミイラ、今でも魂はここにあるかのよう。

それにしても紀元前の歴史的遺産が無造作に置かれていて、その多くは実際に触れることもできるんだけど、本当に大丈夫なの?

 

古代エジプトの首都として栄えたルクソール

ルクソール神殿

ナイル川東岸は太陽が昇ることから生者の都

巨大なラムセス2世の坐像が出迎えてくれる。坐像の前にはオベリスク、高さは25m、晴天を突き刺すような存在、なんと一枚岩をくりぬいてつくったんだと⁉

塔門をくぐるとその先には巨大な円柱。見上げるだけで圧倒的迫力。驚きのあまり口が開いたまま。

 

どんだけ権力と財力を誇示したかったのだろうか⁉ スケールが違う!

そしてスフィンクス参道が導くカルナック神殿

カルナック神殿

ルクソール神殿にさらに輪をかけて巨大!あきれるくらい度肝を抜かれる。何人ものファラオが2000年にもわたって増築を繰り返したと。それにしてもおよそ4千年前にこんなものよく作ったね! それが今の世に残っているなんて!

こんな場所に、本当に自分がいるなんて!

映画・ナイル殺人事件では、ここ大列柱室を散策中に上から巨大な石が落ちてきて危機一髪。誰が落とした?そもそも上れないでしょ、絶対ムリ!

■王家の谷、ツタンカーメン王の墓

ナイル川西岸は太陽が沈むことから死者の都。というわけでここは古代エジプトのファラオ達が眠る王墓群。埋葬場所を隠すためとはいえ、こんな荒涼とした場所にオドロキ! 王の死体を運んだ奴隷も口封じのため殺して埋める徹底ぶり。どこの墓も象形文字やカラフルな絵が描かれ、死者を弔っているかのよう。

   

なかでも一番カラフルな絵が描かれているのが、ツタンカーメンの墓。ツタンカーメンのミイラがそのまま安置されていて、よく見ると眉毛もしっかり残っている。紀元前に生きた人間とこんな形で対面するとは…! 俗にいう「ツタンカーメンの呪い」もあながち嘘じゃない気がしてくる。

■ハトシェプスト女王の葬祭殿

これはまた圧倒される! エジプトで最初の女王となったハトシェプストのための葬祭殿。女性ならではの苦労もあったのかもしれないけど、女性を武器にした魅惑的な野心家だったのかもしれない。女王クレオパトのように。さぞ美しかったんだろうなぁ。

メムノンの巨像

みんなでかい。デカさが権力の象徴なのかな?

まだまだ発掘調査途中、ロマンを掻き立てる。最高気温43℃も忘れるくらい、4千年の歴史に圧倒されて、ただただ感動! この地に立っていることすら夢のよう。

今回はエジプト考古学博物館ルクソールを振り返って胸いっぱい! なのでピラミッドとスフィンクスは次回にまわします。

(つづく)

おじ散歩world in EGYPT 第1幕、カイロの街の驚きの連続

実際に行って、観て、触れて、空気を吸って、感じて、初めて知ることばかり‼️

思いがけずエジプトへ行けることになって…。 学生の時に映画「ナイル殺人事件を観て以来、一度は行ってみたいとずっと憧れていた場所。昨日夜に帰国したんですが、一日経った今でも夢の中にいるよう。世界的な歴史遺産はもちろん、雄大ナイル川街や市場の雑踏と活気ラクションがやまない道路、そこを悠然と横断する人達…、なにもかもが圧倒的な世界…それがエジプト!

 

1日目:エジプト考古学博物館

2日目:ルクソール神殿カルナック神殿

     王家の谷ツタンカーメンの墓ハトシェプスト女王の葬祭殿メムノン巨像

3日目:ハン・ハリーリ市場アズハル・モスクカイロタワー

4日目:ギザのピラミッド群クフ王のピラミッド内部スフィンクス

 

1回ではとてもとても書ききれないので、何回かに分けることにしました。まずはカイロの街に立って感じた衝撃と躍動について。

キターーーー!いよいよカイロ、まさに砂漠の中にある街。砂の地平線に砂色の建物。

街に降り立ってみると、やっぱり砂色。しかも半分が壊れてる?

なんでも、建設途中で予算がなくなると、途中で工事をやめてしまい、お金ができたら再開するのだとか。雨が降らない土地ならでは、のんびりしてる。また一棟持ち家の場合は、子どものために上へ上へと部屋をつくるため、最上階の柱は鉄筋を出したままにしているそう。

 

道路ではあちこちでクラクションだらけ。車線はあってないようなもの。このバスだって車線またいで走ってるし。タクシーはマジで怖かった。運転手は平然としているけど、我先に前へ出ようとし、「うわっ、ぶつかる!」でも接触しない、阿吽の呼吸?

カイロは車が多いのに信号が極端に少ない。でも動かないようなひどい渋滞はないのが不思議。これも阿吽の呼吸のなせる技か? 

一方で人は何車線もの道路を悠然と渡る(そもそも横断歩道は見あたらない)、車が行き交う渋滞の道路には牛や羊が悠然と、まるでカオス。クラクションをBGMとでも思っているのか、これも人と車の阿吽の呼吸なのか。日本人には絶対ムリだけど!

   

さてここは、ハン・ハリーリ市場。狭い路地に2000以上の小さな店が軒を連ねていてまさに雑踏。生活感にあふれた息吹を感じるこんな場所こそ、現地でしか味わえない、是非歩きたいところ。

   

例えばとあるTシャツ露店で足を止めたら、早速、満面笑顔のお兄さんが早口で声をかけてくる。「サイズは?色は?こんな模様はどう?2枚買うと安くするよ、友達連れてきたらもっと安くするよ…」って機関銃のごとく。このパワーは凄まじい、負けたわ!

 

ホテルの部屋からの風景。ゆったりと流れるナイル川。こんなに綺麗なのに、一歩、街へ出ると、先に書いたとおりエネルギー渦巻く熱気。

国が違えば、こうも異なる文化。あたりまえだけど、言葉だけでは伝わらない。実際にその場に立ってみないと!

今回の滞在中、雨どころか雲すら全く見なかった。だから空が広い!

次回は世界遺産めぐりを。

(つづく)

社員を確保したい企業と、転職サービス・退職代行サービスとの、矛盾と共存

中途採用を募集しても、良い人材が集まらない」とはよく耳にする話し。

一方で転職を支援する会社は多く、各社は年齢別や業種別など緻密なサービスを展開している。CMも盛んなところをみると、この業界は儲かっているのだろうか? それとも動労人口が減少していく中、限られた人材をいかに確保するかに躍起なのだろうか? 

驚きを通り越して衝撃! だったのはこのニュース…、

  就職後3年以内に離職した人の割合は32.3%。約1/3が3年以内に離職とは、採用する側からしたらたまったものではない。しかし本当に驚くのは、今年4月に入社したばかりの新入社員がもう辞めたい⁉ たった数週間でその会社の何が分かる? 数週間で分かるんだったら就職前にだって気づけそうなもんだけど‼ さらに辞めることを代行業者に頼むという驚愕の事実、二の句が出ない‼ 

少なくとも自分で選んで決めた会社でしょ? そこを数週間で辞める?しかも直接意思表示せず代行業者に伝えさせるとは…、無責任にもほどがある!!

 

転職サービス「doda」によると、

1位「給与が低い・昇給が見込めない」、2位「社内の雰囲気が悪い」をはじめ、10位の「ハラスメントがあった」以外は〝イヤだ/気に入らない〟といった理由がほとんど。

また、リ・カレント社による

でも、1位「自分に向いていない」、2位「給与・収入が希望条件ではない」を筆頭に、〝ネガティブな理由〟が並ぶ。

 

このご時世、嫌な会社に我慢して居続ける必要はないけれど、転職した先でも嫌なこと・気に入らないことがあったら…、また転職するのか? そんな賭けみたいなことをこれから先も繰り返すのか? 

 

せっかく採用しても、〝イヤなこと〟があるとすぐ辞める従業員が多いということは、

  • 冒頭に挙げた企業側の嘆き(良い人材が集まらない)はごもっともだけど、それでも企業は転職支援会社に頼り続けるしかないのか?
  • 一方、採用が決まれば報酬が入る転職支援会社は、転職者が増えれば増えるほど潤うんだろうけど、いたずらに転職を煽ることにはならないのか?
  • さらに、それぞれに事情はあるのかもしれないけど、退職代行サービスが、自己主張が苦手で無責任な人の隠れ蓑にならないのか?

社会全体の仕組みが根本的に間違っているような気がする!

 

では、若者の仕事に対する意識はどうなのか? 

 

日本能率協会マネジメントセンタによる

によると、

  • 安定した環境で、着実に仕事を進めることを志向
  • 学びの意欲は高い
  • 働くことへの不安感が強く、自己効力感や自己肯定感が低い

また日本財団が6ヶ国で各1000人の若者を対象に実施した

でも似たような結果、…他国と比べて自己肯定感が低い日本の若者の姿が一目瞭然。

 

一方、今どきの若者は承認欲求が強い…とよく言われるけど、実際は少々複雑!

SHIBUYA109エンタテイメント社による

では、「目立つ大きな承認」よりも「信頼できる小さな承認」を求める…とあるし、

東洋経済ONLINE記事、

toyokeizai.net

でも、「褒められたい、でも期待は重荷」…とある。

 

つまり、今の若者は、

  • やる気はあるんだけど、
  • 自己肯定感は低い(自分に自信がない)のに、
  • 給与や職場環境に不満があるとすぐに転職を考え、
  • そのくせ承認欲求は人並みにある…ただし目立たない程度に

という傾向が強そう。

 

昭和の時代には、近所には口うるさい爺ちゃんがいて、何かあると近所の子供を叱ってた…なんて光景が懐かしいが、その実は地域全体で子供を育てよう、守ろうという意識からくるもの。叱られた子供の親だって、むしろ感謝していたくらい。

これを現代社会にも適用して、社会全体で人材(人財)を育成するプロセスに応用できないかと考えた。

〝社員は自社だけのもの〟⇒〝社員(人材)は社会全体の資産(人財)〟と。

たとえば、

「企業は人材確保のためには、転職支援会社に頼り続けるしかないのか?」

  • 企業はメンターとして実務経験を通して自己効力感や自己肯定感を育む実践の場である。そのために、従来のヒエラルキー組織に固執せず、少しずつホラクラシー組織の考え方を取り込む
  • 自立している個人事業者やパートナ会社との提携関係=人が人を呼んで大きくする提携関係=に注力する

「転職支援会社は、いたずらに転職を煽ることにはならないのか?」

  • カウンセラーとして転職希望者に寄り添い、転職理由に真摯に向き合うとともに、自己効力感や自己肯定感を高める訓練を行う
  • コーディネータとして、企業ニーズに適合した人材を厳選しフォローアップする

「退職代行サービスが、自己主張が苦手で無責任な人の隠れ蓑にならないのか?」

  • 依頼者の代理ではなく、依頼者と企業との仲介役を担う
  • カウンセラーとして退職希望者に向き合い、時には本人から直接伝えさせることも大切

こうやって社会全体で人材を育成する価値連鎖(人事育成サイクル)が浸透していけば、冒頭のモヤモヤは晴れるんだけど…。いずれにしても、若者一人ひとりが自覚し、目標を持ち、自分戦略を実践することが、すべての前提だが…!

でもまぁ、優秀な人材は、退職代行や転職サービスなど利用しないだろうけどね。

(ま)